今日は、キャリアアンカーについて
10年位前までは、介護サービス事業所で働く方に、
どのような「価値観」で働いているかと伺うと、少なくとも6割以上の方は、
◎ 社会の役に立つ仕事だから
◎ 高齢者の方々の喜ぶ顔が見たい
◎ とにかくお年寄りが好きなので
など「社会貢献」や「社会奉仕的」な価値観で働く方が多くいらっしゃいました。
もちろん、いまでもそのような価値観で働く方が多くいらっしゃいます。
最近では、研修会などの機会に、同じような質問をすると
だいたい、7割くらいの方が、
◎ 家庭生活維持のため
◎ 仕事を頑張って、休日の趣味を精一杯楽しみたい
◎ 子どもが社会に出るまではと何とか頑張っている
など、介護サービス事業所で働く職員がライフスタイル重視の「価値観」に大きく変化していることに気が付きました。
これは、以前が良くて、今が悪いとか、そういうことではありません。
以前のブログで、「ダイバーシティマネジメント」について書きましたが
働く人は、
個人がキャリアを選択していく上で絶対に譲れない軸となる価値観や欲求、能力などを人生の錨(アンカー)を持っているという考え方があります。錨とは、船を停泊させておくときに降ろすものです。
これをキャリアアンカーと言います。
何が言いたいかというと
管理職の方は
自分の部下一人ひとりが、様々な仕事に対する価値観を持っていて
管理職の方の価値観を部下に押し付けるというアプローチは、効果的でないということです。
わかりやすく言うと
管理職の方が、「プロ意識をもって、常に知識・技術の研鑽を図るべき」という価値観だったとして
部下が、「何よりいまは、子育てが大事で、私生活を重視したい」
と考えていたとします。
※ 専門職としての知識・技術の向上など能力開発の機会は重要ですが必要以上に価値観を押し付けてしまうと、部下においては、大きな負担になるということです。
人材マネジメントをされている管理職の方々は
今後、1on1の機会などありましたら、このような部下の価値観を意識しながら
お話を伺うと、違った見え方ができるかもしれません。
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